腰が痛くなりやすくなったと感じたら

「20代のときは何の問題もなかったのに、最近腰が痛くなりやすい」

かがんでしばらく何かした後立ち上がった時、
たとえば草むしりや机の下の掃除をした後、
ずっと立ち仕事をした後、
長い間立ってスポーツ観戦をした
電車通勤

こういった日常の普段の生活の何かのタイミングのときに腰が痛いと感じることが多くなったのなら、その原因は「運動不足」かもしれません。

僕も去年まではそうでした。
子どものサッカー試合の観戦に行き半日ほど立ってボールボーイをしている間、同じ姿勢でいると腰に負担がくるようで痛くなり、姿勢を少し変えたり、軽くストレッチしたりする状態でした。

運動不足をなくす=運動を始める=ジョギングやストレッチをする、
と考えるのが普通ですが「腰が痛くなりにくくする」ことが目的の場合には、ピンポイントの体操を行うことが効果的です。

実は運動不足になって腰が痛くなるのは、筋力が弱るからです。

「年をとると足腰が弱くなる」という言葉があるように、
足の筋力、腰(体幹)の筋力 が弱ってきます。

体は無意識にバランスをとろうとするようにでてきます。
弱っているところがあれば、そこを補うように他の部位が動きます。

足の筋力、体幹が弱ると、だんだんと猫背になり、その負担が腰にかかります。
そうして腰が痛くなるのです。

ですから運動(体操)して腰が痛くなりにくくするには、足と体幹を鍛えることになります。

ジョギングや単なるストレッチであまり効果がないのは、足の筋肉と体幹を鍛えることにつながっていないケースです。

では具体的にどのような体操をすればいいのか?

体幹を伸ばす

腰の筋肉は、肩からカカトまでつながっています。
これら全体の筋肉を伸ばし、やわかくします。

ストレッチ

踵を床にしっかりつけて立ちます。
両足は肩幅より少しだけ広げます。
つま先は正面をむきます。ハの字にならないように。
そして図のように腕を上にゆっくり伸ばします。
呼吸は鼻呼吸。呼吸にあわせて腕を上下に動かします。
吐きながら腕を伸ばし、吸いながら腕を下におろします。
下に下ろすときは両手を離し、脇におろします。
これを3分続けます。

空気椅子

正面を見て立ちます。足は肩幅よりも少し広げ、つま先は正面を向きます。
両手に前に突き出します。
膝をゆっくりとまげ、腰を下ろしていきます。上半身はなるべくそのまま。
膝が直角になるまで腰をおろします。
このとき膝頭はつまさきより前にでてはいけません。
こうして空気椅子(椅子に座っているような姿勢)を3分間保ちます。

馬歩

これはジャッキー・チェンの映画のシーンです。
自分でやるとわかりますが、この姿勢はかなり辛い。
ここまで腰を下ろすのは、やり始めたころは辛いですから、
「できるかぎり腰を低くする。無理はしない」姿勢で3分間保ちましょう。

また腕は正面で手をつなぎ、大きな壺をかかえるように輪を作ってもいいです。そのほうが楽です。

正しい姿勢であれば、太ももの筋肉が痛くなります。
この筋肉が弱っているために腰が痛くなりやすいと言えます。

始めた頃は1分保てばいいほうです。
毎日1回を繰り返し、徐々に時間を伸ばし、徐々に腰を低くしていってください。