短気な上司とのつきあい方
すぐにイライラする上司の下で働くことはストレスを感じるものです。
たとえば、こんなシチュエーション、どうでしょうか?
すぐにイライラする新しい係長のもとで働くMさん。ある日書類のミスが重なり、係長からひどく怒られました。
それ以来、小さなミスを繰り返し、係長から毎日のように怒られるようになってしまいました。
すっかり自信を失い、また怒られるかもとビクビクする日々に疲れ、
「すぐイライラする係長も、ミスばかりして言い返すことができない自分も嫌だ」と落ち込んでいる日々、、、、。
想像しただけでイヤですね。
では、そもそもなぜ上司がイライラするのでしょうか?
この理由を理解できたら気持ちが少し楽になりますよ。
つらいときにはよく、どうしたらいいって言うの?、と思うものですが
「なぜ問題が起きているのか」という理由がわかると、「どうすればその状態が改善できるのか」という解決策を見つけやすくなります。
SOCを高める
こんな上司の下で働いていても自分が元気でいるためには、SOC(首尾一貫感覚)というストレス対処能力を高めることが大切です。
SOCは、状況を把握し、先を見通せるという感覚(わかる感)、なんとかなると思える感覚(できる感)、ストレスに対処することに意味ややりがいを見いだせるという感覚(やるぞ感)の3つで構成されています。
対人ストレスに強くなるためのコツ
次の3つの段階を踏み、これらの感覚を高めることを意識しましょう。
問題が起きる原因を冷静に分析する
上の例でいくと、「係長がイライラするのはどんなときか」を冷静に考えてみましょう。
逆に「係長が評価するのはどういうときか」「係長とうまくつきあえているAさんが評価されている点は何か」についても分析してみましょう。
原因がわかると、たとえ怒られることがあったとしても、動じずに済みますし、怒られないようにするための対策も練りやすくなるのです。
状況改善のために、できることを考える
分析した結果、「仕事の効率が悪いことが係長をイライラさせている」ということに気づけたとします。
そうしたら今度は「どうすれば現状を改善できるか」考えてみましょう。
そこで例えば「仕事の全体像を把握し分析するスキルがつけば、係長を苛つかせずに済む」と思い浮かんだとしたら、「どうしたらそのスキルを高めることができるのか」を考え、実際にスキルの向上にむけた努力をしましょう。
自分の強みを思い出す
改善すべきポイントがわかってもAさんと比較して「ああ自分は本当に駄目だな」と自信をなくし、「前向きに改善にしていこう、やってやる」と思えなくなるかもしれません。
そんなときは「前の係長は、自分のどこを評価していたのか」思い出してみましょう。
「お客様のことを一番に考えてフットワーク軽く動く所」など、Mさんだからこその素晴らしいポイントにきっと気づけるはずです。
パワハラ
人格を否定するような上司の場合、それはパワハラかもしれません。
家族や同僚、産業医などに相談して、悩みを一人で抱え込まないようにしましょう。
その上司の発言を真に受けるのではなく、自尊心を忘れないことが大切です。