仕事で燃え尽きそうなときは

「この数週間、急を要する仕事が集中して入っていて、深夜まで残業をする日々が続いている。
最初はこの忙しい日々にやりがいを感じていた。
でも最近は疲れ気味で、気力も起きてきた。もう燃え尽きそうな感じ。」

やらなくてはいけない仕事がたくさんあるからといって、必ず「もう駄目だ、燃え尽きそう」と感じるわけではありません。
その仕事の終わりが見えず、「誰もこの大変さをわかってくれない、一人で解決しないといけない」と感じるときに、人は追いつめられるものなのです。

このため、燃え尽きそうに感じるときには、仕事のめどをつけるとともに、まわりから上手に助けを得ることが重要です。

SOCを高めて仕事ストレスに強くなる

仕事が集中して燃え尽きそうになっている人は、SOC(Sense of Coherence、首尾一貫の感覚)という「ストレス処理能力」が低くなっている場合が多いことがわかっています。

SOCは

  • わかる感
    状況を把握し、先を見通せるという感覚
  • やるぞ感
    ストレスに対処することに意味ややりがいを見いだせるという感覚
  • できる感
    なんとかなると思える感覚

の3つで構成されています。下記の3つの段階を踏み、これらの感覚を高めることを意識しましょう。

SOCを高め、燃え尽きないコツ

わかる感UP

仕事の全体像を把握し、優先順位を決める
「目の前の仕事をこなすためにひたすら働く」という状態は、終わるめどが立たないために苦痛に感じるものです。
作業の全体像を把握し、各作業の重要度と緊急性から取り組む優先順位を決め、「いつまでにこれを終わらせる」というように、それぞれの目標を立てることが大切です。

やるぞ感UP

目標をクリアし、達成感を得る
各作業の目標を明確にすると、ひとつの目標をクリアするたびに達成感を味わうことができ、やる気が高まります。

できる感UP

まわりの助けを上手に得る
仕事がたくさんあっても「本当に大変になったら誰かに助けてもらえる」と思えたら、追い詰められずに済みます。
上手に自分の主張を伝えるスキル「アサーション」を身につけておくといいでしょう。
たとえば、上司からの急な頼まれごとが多い場合、次の4段階を踏むと、あなたの主張が通りやすくなります。

  1. 相手の主張を自分の言葉にして復唱・確認する
    「明日までにこの作業をする必要があるんですね」
  2. 自分の意見や状態を表現する
    「引き受けたいのですが、他の仕事も集中していて、ここ最近、毎日深夜まで残業しているんです」
  3. その行動をとるとどうなるのか明確に伝える
    「そうすれば急な仕事にも対応できます。」

このような流れで主張するといいでしょう。